ミリオンストック投資顧問の堀篤が、2019年6月10日(月曜日)に相場動向を独自に解説。"8月以降は要注意だ"。
ベストシナリオに沿った注目テーマ株

先週東京市場は、ベストシナリオを演じた

従来から指摘していた20,300円という下値をなんとかキープし、市場参加者の危機感の共有が再び明確に表れた。また、トランプ氏が週末には、メキシコ向け関税の無期限延期を発表し、NY市場は大幅に戻りを演じている

先週は、トランプ氏のメキシコ関税発言で20,300円を下へ割り込むことを覚悟したが、6月3日には20,306円、翌6月4日には20,295円と、2日間にわたり、土俵際で防衛ラインを死守することに成功した。この価格を割り込めば、20,000円という、心理的な抵抗ラインしか残らない状況となっただけに、この攻防を制したことは、非常に大きい

これで下値不安は後退し、日経平均で言えば、20,500円から21,500円までのボックス圏の動きか、あわよくば、21,900円のマド埋めへの上昇波動に移行する可能性も出てきた。短期的には建設・不動産株、ゲーム関連株などに注目が行くだろう

この上昇がボックス圏の上限に行き、さらにそこを上回るかどうかは、ドルの動きに依存するだろう。ドルを巡っては、重要な動きが二つある。

一つは、米国経済のファンダメンタルズだ。週末に発表された雇用統計の数値は非常に弱く、NY株式市場は上昇したものの、その性格はFRBに対する利下げの催促相場となっている。この展開では、6月18日、19日に開かれるFOMCでの利下げが無い場合、失望売りを誘い、下落する危険性を孕んでいる

逆に利下げが発表される可能性が強くなれば、ドルに下落(=円高)圧力が生じ、東京市場にとってはマイナス要因となり、微妙な動きとなることが予想される。しかし、見方を変えれば、FOMCで利下げが無かったとしても、米国株式市場が下落する代わりにドルは上昇する可能性がある。そうした場合、東京市場は、大きく下落するとは考えにくい

二つ目の動きは、ムニューシン米財務長官が、G20に向けては日本と貿易・為替の話はしない、としたことだ。先般のトランプ氏の発言などからも、7月の参院選までは、これらの経済的イシューについては、棚上げとなる可能性が高い。

これらの状況から考えると、7月までは、株安、円高があっても限定的である可能性が高い。しかし、8月以降は要注意だ。改めて日米貿易物品交渉の行方に注目が集まるだろう。

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ミリオンストック投資顧問 : 堀 篤

野村證券(株)(現野村HD)にて営業・商品企画・IPOコンサルティング・M&A等業務に従事。1998年、野村證券(株)退社後、上場企業2社(現タカラトミー、インデックス)の役員を勤め、IR、M&Aを推進

2007年、(株)日本マネジコを設立し、上場企業への投資・ファイナンスアドバイス・証券会社向け研修事業、を行うと共に、投資家向けコンテンツなど制作、提供しています。

投資家向けには「YAHOOファイナンス公式ガイドブック」日経ビジネス「お金の学校」、「勝つ!オンライントレード」を執筆。監修として「ウォール街があなたに知られたくないこと」「投資 4つの黄金則」「10日で学ぶMBA」ほか、専門知識を活用して様々な方面で活躍中。証券マン、上場企業役員、投資家、という3方向から30年以上証券市場と向き合ってきた経験を活かし、各々の側面から企業・証券を分析する手法をとる。

ミリオンストック投資顧問(ミリオンストック)に特別アドバイザーとして在籍する、日本証券アナリスト協会検定会員。

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  • 材料的には21,000円、テクニカルでは22,000円
  • 円高を見ながら盛り上りを取り戻す株式市場
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