ミリオンストック投資顧問の堀篤が、2019年5月13日(月曜日)に相場動向を独自に解説。"今年前半もっとも注目すべき局面"。
2019年前半、最大のヤマ場

株式市場は、今年前半でもっとも注目すべき局面に来た。

昨年のクリスマスから始まった上昇相場は、短期的には、連休明けの5月8日に終了した。しかしその局面ではまだ、中期的な上昇相場の中の小さな調整として捉えることができたが、ここへきて、米中の対立は深まり、それではすまなくなる懸念が出てきた。今週の相場展開によっては、2012年11月に始まった中期的な上昇波動からも、逸脱していく可能性がある。そのトリガーは日経平均株価で20,000円近辺までの下落だろう。そこまで日経平均が下落した場合、次の落ち着きどころとして、19,500円から21,000円までのボックス圏へ移行するか、最悪の場合は18,000円までの下落を演じる可能性もある。

大統領選を気にするトランプ政権は、最終的にリスクを回避するはずだ、というのが、多くの投資家の見方であり、それは正しいかもしれない。しかし、彼が気にしているのはNY市場であって、東京市場ではない

NYダウはすでにボックス圏の動きに入っており、そのボトムは23,500ドルの水準(現在25,000~26,000ドル)にある。したがって、NY市場が底割れを起こすタイミングにはまだ遠い。つまり、トランプ氏が対中妥協に向かうタイミング、あるいはFRBが利下げに向かうタイミングは、NYダウが24,000ドル割れを起こす状況下だろう。しかしその時には、東京市場はすでに手遅れとなっている可能性が高い。

まして、トランプ氏はとりあえずロシア疑惑を乗り越え、支持率は45%を超えていると言われ、次回大統領選のライバルの中に有力者は皆無だ。つまり、今後もトランプ氏は大きなリスクを抱えてでもビッグディールに持ち込み、大きな成果を出す、という政治経済の戦略をさらに拡大するだろう。また、彼はおそらく寸止めのタイミングを理解しておらず、止めたつもりだったが、実は骨を断ってしまっていた、という結果に至る政策運営をするリスクは大きい。

トランプ政権の安定=株高である、という現在の評価は、いずれ覆る可能性がある。ここもまた、多くの投資家が間違う可能性を秘めている部分だ。彼は世界的な大きな経済モデルを過小評価しており、今の世界経済が、驚くほど速く危機を伝染させる、というリスクを信じていない。

そうなると、日本では、消費税増税の延期などは現実味を帯びてくるが、対米追従の度合いが強い安倍政権は、国内の政治運営上、困難な課題を抱えることとなる。日米貿易物品交渉への影響も見逃せないが、6月のG20に向け、米中摩擦は一定の妥結を迎える、というシナリオを、一刻も早く確認したいところだ。

今週は、3月決算銘柄の決算発表に注目しつつも、常にトランプ氏のツイッターから目を離せない。もちろん、米中問題に進展が見られれば、相場は月末にかけ、大きく戻すだろう。だれもがそのメインシナリオの確認を欲している。

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ミリオンストック投資顧問 : 堀 篤

野村證券(株)(現野村HD)にて営業・商品企画・IPOコンサルティング・M&A等業務に従事。1998年、野村證券(株)退社後、上場企業2社(現タカラトミー、インデックス)の役員を勤め、IR、M&Aを推進

2007年、(株)日本マネジコを設立し、上場企業への投資・ファイナンスアドバイス・証券会社向け研修事業、を行うと共に、投資家向けコンテンツなど制作、提供しています。

投資家向けには「YAHOOファイナンス公式ガイドブック」日経ビジネス「お金の学校」、「勝つ!オンライントレード」を執筆。監修として「ウォール街があなたに知られたくないこと」「投資 4つの黄金則」「10日で学ぶMBA」ほか、専門知識を活用して様々な方面で活躍中。証券マン、上場企業役員、投資家、という3方向から30年以上証券市場と向き合ってきた経験を活かし、各々の側面から企業・証券を分析する手法をとる。

ミリオンストック投資顧問(ミリオンストック)に特別アドバイザーとして在籍する、日本証券アナリスト協会検定会員。

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